カクテル
鉢植えのカクテルが今めいっぱいに花をつけています。一重の原種に近いバラの花です。
つる性とはいうものの、そのままだとジャックとマメの木のようにぐんぐん上に
向かって伸びてゆくので、ベランダの手すりこに曲げた茎を紐で結んで横に這わせています。
ちょうどこの時期に訪ねる人があると帰り際にカクテルの花束（といってもほんの小さなものです）を作ります。
友人の家の庭には数年前に包んで渡したその枝を挿して根付いたカクテルがあって、
去年花をつけた写真を見せてもらったときは感激しました。
まるでお嫁にやったような気分。
「よかったねえ、元気で頑張るんだよ。かわいがってもらうのだよ。」という台詞そのまま。
咲き始めは芯の色が濃い黄色で周りが紅く、夕暮れになると花びらが閉じるのです。
そのうちに色が変化して白い芯の色と濃いピンクになります。
そして徐々に青紫色が混じり、そのうちに散り始めます。
いつかこのピンクの花びらを湯船に浮かべてみたいなと思います。
（通り沿いで、車からでる黒い煤が花や葉についている今のところは、お湯に浮かべる計画は実行していませんが・・）
このものぐさな持ち主のところでさえ、こんなにけなげに花をつけるのだから、
「えらいなあ」といつも花にいいます。
以前通りを歩く人から「すてきねえ・・」という言葉を聞いたことがあって、
それは最高に幸せな気分でした。
きれいな花の色や香りが誰かをふっといい気持ちにしてくれるといいなあ。
今日は晴天、お日様に向かって花を開き、赤や黄色がキラキラと輝いています。
ごきげんなカクテルです。